ホームページの制作には、初期の制作費と、公開後に必要な維持コストがかかります。デザインや機能によって制作費は変動し、ドメインやサーバーの費用などは維持コストとして毎年かかる点を理解しておきましょう。どちらも事前に確認し、見積もりを取っておくことが重要です。
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制作費用【一時的】
ホームページを制作する際、初期費用として制作費が発生します。この制作費は、依頼する内容や規模によって異なりますが、以下の要素が主に費用に影響を与えます。
結論から言うと、制作費の参考例は、以下の通りです。
- サーバー・ドメイン契約費:1,000円~
- テンプレートデザイン:数万円~十数万円
- オリジナルデザイン:数十万円~数百万円以上
- ページ制作費:1ページ数万円(ページ数に応じて増加 or 〇ページ以上で追加料金)
- 機能追加費:数万円~(機能の複雑さによる)
「サーバー・ドメイン代」+「テンプレートデザイン or オリジナルデザイン」+「ページ制作費」+「追加機能費」が初期費用となります。
それぞれどんな費用がどれくらいかかるのかを見ていきましょう。
① サーバー・ドメイン
サイトの公開に必ず必要になる、データの置き場所が「サーバー」、サイトにアクセスするためのネット上の住所が「ドメイン」です。サーバーとドメインを契約する際には費用が掛かります。
年間契約を行うと、最初に一気にお金がかかるかわりに維持費がお得になる傾向があります。サーバーとドメインを同時に取ることでドメイン代が無料になる、といったキャンペーンを行っているサーバー会社もあるため、価格、速度、容量などをしっかりと比較したうえで決定しましょう。
② デザイン費
ホームページの見た目を決めるデザインの作成にかかる費用です。
オリジナルデザインの場合は、テンプレートを使ったものよりも費用が高くなることが一般的です。ページに動きを付けたり、個性的でビジネスに合ったデザインを求めるほど、費用が上がる傾向にあります。制作費の予算も考慮したデザインにする必要があるため、初心者へのおすすめは、デザインと制作を一緒に引き受けてくれる会社です。
③ 制作費
各ページのコンテンツやレイアウトを作るための費用です。例えば、トップページ、会社概要ページ、商品紹介ページなど、ページ数が増えるほど費用が増加します。〇ページまでは一律料金で、それ以降は1ページ○○円、といった料金形態をとっている制作会社も多いです。
また、サイト内の文章や画像の作成を依頼する場合、その費用も追加されます。
④ 機能追加費
フォーム機能や問い合わせページ、カレンダー、ショッピングカートなどの特別な機能を追加する場合、開発費が必要です。機能が複雑なほど費用が上がります。レスポンシブデザインに追加費用を設けている会社もあるので注意が必要です。
⑤ SEO対策
検索エンジンで上位に表示されるための対策を初めから組み込む場合、SEO対策費が発生します。キーワード選定やページの最適化が必要となり、内容によっては専門的な対応が求められるため、しっかりと知識を持った人に依頼すると、費用が大きくなる場合があります。
維持コスト【半永久】
ホームページを公開した後、運営にかかる維持コストも考えておく必要があります。維持コストには、ドメインやサーバーの費用のほか、サイトを安全に保つための費用が含まれます。これらは定期的に発生する費用で、基本的には月額や年額で支払います。
結論から言うと、維持費の参考例は、以下の通りです。
- ドメイン更新費:年間1,000円~数千円
- サーバー費用:月額500円~3,000円程度
- SSL証明書費用:無料~年間数万円
- 保守・更新費:月額1万円~数万円(依頼内容による)
① ドメイン更新費
ドメインを維持するための年間更新費用です。ドメインの種類によって価格が異なりますが、一般的には年間1,000円~数千円程度です。
「.com」や「.jp」など、人気のあるドメインはやや高めです。また人気のあるドメインは普及率の高いため、利用者から見た時の信頼性も高いです。
② サーバー費用
ホームページをインターネット上で公開し続けるために必要なレンタルサーバーの使用料です。サーバーのプランによって月額で数百円~数千円程度の費用がかかります。
アクセス数が多くなるほど高性能なサーバーが必要になるため、費用も増加します。ほとんどのサーバーは、あとからでもプラン変更可能ですので、現段階で予想されるアクセス数に応じたプランを契約しましょう。
③ SSL証明書費用
セキュリティを強化し、サイト全体を暗号化するためのSSL証明書の費用です。簡単に言うと、「http://~」を「https://~」に変更して、サイト全体のセキュリティを強化するためのものです。
無料のSSL証明書もありますが、ビジネスサイトでは信頼性の高い有料の証明書が推奨される場合があります。有料の場合、年間数千円~数万円の費用がかかります。
④ サイトの保守・更新費用
定期的にコンテンツを更新したり、セキュリティパッチを適用したりするための保守管理費です。自分で行う場合は無料ですが、制作会社に依頼する場合は月額1万円~数万円程度が相場です。サイトの更新頻度や規模に応じて費用が変動します。
安く抑える方法
ここでは、今回のメインテーマ、「費用を安く抑える方法」をご紹介します。
知っているだけでもかなり変わってくるので、依頼の際には「そういえばこんなことがあったな」と思い出してみてください。
無料または格安のサーバーを選ぶ
ホームページを公開するためのレンタルサーバーには、無料や低価格のオプションもあります。アクセスが少ない小規模なサイトでは、こうしたサーバーを選ぶことでコストを抑えられます。
- メリット:月額費用を削減でき、特に初期段階でのコストを抑えたい場合には適しています。無料のサーバーも存在しますが、信頼性の高い低価格プラン(500円~1,000円程度)を選ぶと、安定した運用が期待できます。
- デメリット:無料や格安サーバーは、容量や速度が制限されていたり、サポートが充実していないことがあります。また、アクセス数が増加するとサーバーのパフォーマンスが低下する可能性があるため、事業が成長した際には、アップグレードが必要になることもあります。
プランの変更だけなら自分でも行うことができますが、サーバー会社を変えての移行は一気に難易度が上がるため、安全な移行のために専門的な知識を持った人に依頼することになるなど、思わぬ出費につながる場合があります。
プランの変更が簡単にでき、信頼できるサーバーを選ぶことで無駄な出費を回避することができます。
テンプレートを活用する
ホームページのデザイン費用を抑えるために、テンプレートデザインを活用する方法があります。オリジナルデザインに比べて制作費が大幅に安くなるのが特徴です。
- メリット:テンプレートを使うと、デザインやレイアウトがあらかじめ決まっているため、制作時間が短縮され、コストも削減できます。人気のテンプレートには、機能が充実していて、必要に応じてカスタマイズできるものもあります。
- デメリット:オリジナル性が弱いため、他のサイトと似たデザインになる可能性があります。また、大規模なカスタマイズには追加費用がかかることもあるため、最小限の修正に留めることがコスト削減の鍵です。
ページ数を減らす
ホームページのページ数を最小限に抑えることも、費用を削減するための効果的な方法です。通常、ページ数が増えるほど、制作費や管理費がかかります。
- メリット:必要最低限のページに絞ることで、初期制作費用を大幅に減らせます。特に、小規模なビジネスや、情報が少ない場合には、1ページで全体をカバーするシングルページデザインもおすすめです。
- デメリット:ページ数が少ないと、SEO効果が十分に発揮できない場合があります。検索エンジンに認識されるコンテンツ量が少ないと、検索順位に影響を与える可能性があるので、バランスを見ながら調整する必要があります。
自分で更新・管理する
ホームページを公開した後の保守・管理を自分で行うことで、維持コストを削減できます。定期的なコンテンツの更新や、セキュリティアップデートを自分で行う場合、制作会社に依頼する費用が不要になります。
WordPressなどのCMSを用いて制作することで、初期費用を抑えられる上、初心者でも自分で簡単に更新・管理が可能になるため、費用を抑えたい方はCMSでのサイト制作をおすすめします。
- メリット:管理費や更新費用がかからないため、運営コストを大幅に抑えられます。また、自分でサイトを管理することで、柔軟にコンテンツを追加したり変更したりできる点も利点です。
- デメリット:技術的な知識が必要であり、初心者には難しい場合があります。特に、セキュリティやシステムの更新に関しては、誤った対応をするとサイトにトラブルが発生する可能性があるので、慎重な対応が求められます。
無料のSSL証明書を利用する
ホームページのセキュリティ対策として必要なSSL証明書には、有料のものだけでなく、無料で提供されているものもあります。特に小規模なサイトや、個人事業主向けのサイトであれば、無料のSSLで十分な場合があります。
- メリット:無料のSSL証明書を利用することで、年間数千円~数万円の費用を削減できます。特に、Let’s Encryptなどの信頼性の高い無料SSLが普及しているため、安心して利用できます。
- デメリット:一部の有料SSLと比べて、サポートが限られていることがあります。また、無料SSL証明書は通常、90日ごとに更新が必要なので、手動での管理が煩雑になることがあります。自動更新に対応しているサーバーを選ぶと良いでしょう。
気にするほど大きなデメリットではないため、基本的には無料で問題ないかと思います。
クラウド型ホームページビルダーを利用する
ホームページ制作に特化したクラウド型のホームページビルダーを利用する方法もあります。これらのツールは、デザインやコンテンツ作成が簡単に行えるため、制作費を大幅に削減できるのが特徴です。
- メリット:デザインテンプレートやカスタマイズ機能が揃っており、初心者でも簡単にホームページを作れます。初期費用が抑えられるだけでなく、サーバーやドメインもパッケージで提供されることが多く、維持コストの計算がしやすいです。
- デメリット:デザインや機能の自由度が制限されることがあります。また、プラットフォームに依存するため、サービスを移行する際に手間がかかることもあるので、長期的な利用を考慮する必要があります。
まとめ
ホームページの制作や維持コストを抑えるためには、テンプレートの活用やページ数の削減、自分での更新・管理、無料のツールやサーバーの活用など、さまざまな方法があります。ビジネスの規模や目的に合わせて、適切な選択肢を検討し、無駄のないコスト管理を行うことが重要です。